。 これは,前出のケースよりは見分けやすいといえますが,コントラスト感が強く表示される傾向にあるため,パリっとした見え方を好む人だと,「お,映像が立体的に見えるじゃん」と,好印象を持つことがあるかもしれません。でも,これは間違った表示です。 映像出力機器側の階調レベルが0?255,ディスプレイ機器側が16?235という設定になっていると,図中,赤で示した部分が沈み込んで暗く,一方,青の部分が飛び気味になりやすい こうなっている理由はもちろん,先ほどとは逆。「映像が256段階(0?255)の表現幅を持っているのに,そこに,220段階(16?235)の表現幅しか想定しない表示を行っているから」ですね。映像側の暗部は非常にゆっくりと明るくなるため暗めに,明部は階調の落ち込みがとてもゆっくりになるため,いつまでも明るい階調に留まってしまうというわけです。 暗部が沈みがちで,明部が飛び気味,そしてやたらコントラスト感が強い表示になっているときは,こちらの問題が生じている可能性が高いといえます。 実写写真で見え方を確認してみよう 写真のサンプル 正しい表示ケースも含め,4パターンで実写映像を表示させて,先ほどと同じように撮影してみました。 表示に用いた写真は,ボクが個人的に撮影した,とあるエンジンです。 結果は,以下のとおりです,ドラゴンクエスト10 RMT。いずれも,表示映像をデジタルカメラで撮影したものなので,実際に目で見えた映像とは違うのですが,相対的には,各設定の特徴を十分に表しています。サムネイルでもおおよそは掴めますが,できるなら,拡大画像で比較してください。 左上と左下が,0?255,あるいは16?235階調で揃った,正しい表示です。 右上は,エンジンの排気パイプ周辺が明るくなりすぎ,また,写真左上の台や,右下のビニール(※サムネイルだと,文字がかかっているので見えません。拡大画像で確認してください)などのハイライトが暗くなっているのが分かります。 最後に右下は,排気パイプ周辺が黒っぽくなってしまい,さらには,左上の台や右下のビニールといったハイライトが,完全に飛び気味となっています。 ここまで読み進めて,思い当たる節があるなら,DQ10 RMT,ぜひ,テスト画像を用いて,正しくないHDMI階調表現になっていないか確認してみましょう。せっかくのHDMI機器の表現ポテンシャルを活かし切れないのは,HDMI機器にとっても,ユーザー自身にとっても不幸なことですから
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