2013年5月2日木曜日

ro rmt えすぱ田家の人々 第7回_1

 父ちゃーるずは悩んでいた。というのも,彼の可愛い末娘ろーらのことである。オーシュに引っ越してから早3年,ro rmt。商才溢れるちゃーるずは,宝くじ「ベレムの箱」の販売であっという間に財を築き上げ,再び家族に裕福な暮らしを与えていた。  家族も立ち行くようになったところで,問題になるのは,これといって為すところもなく,いっかな嫁に行こうともしない末娘。元海賊の長女や,先の戦争で魔女の異名をとった次女については,すでにある意味スタンダードコースを諦めているものの,まだ年若い末娘には,なんとか自分の目の届く範囲で幸せになってほしい。  ところが肝心のろーらはといえば,父の切なる願いを知ってか知らずか,日々を無為に過ごすばかり。生活苦から突如解放されたせいか,遊びに入れ込むでもなく,ぬるま湯に浸かったような日々を送る始末である。 「いい加減にせんかぁっ」  だらだらと毎日を過ごす娘に,ついに堪忍袋の緒が切れた父ちゃーるず。断腸の思いで娘を家から叩き出し,ろーらの緩みきった精神に喝を入れるべく,貴族の友人「トルシェー」の力を借りることにしたのだ。使用人はもちろん,家族の行儀作法にもうるさいことで知られる彼のお屋敷へ,丁稚奉公(?)としてろーらを放り出し,レディにして帰ってこさせようと決断した。 「めんどくさいなぁーもぅ」  ぶつくさ言うろーらに,かつて夢と希望とほんの少しの恐れを抱き,まだ見ぬ家族を探し続けた輝きは見いだせない。道中勝手に逃げ出さないよう,お目付け役にうぃりーと兄あるまんぞを付け,いつか見たようなメンバーで,トルシェー屋敷を目指すのであった。  さて,同じ貴族といっても没落気味であったえすぱ田家と違い,さすがトルシェー屋敷は馬鹿デカい。二つのフロアで構成されているお屋敷は部屋数も多く,有事に備えてか,入り口が見えない隠し部屋まであるようだ。廊下や部屋を,用もないのにふらついている使用人の多いこと,多いこと。執事自らマスケット悚虺证盲凭瘋浃嘶丐毪胜桑瑹o駄にお金が余っているようだ。  しかしこんなに人手がありながら,玄関ホールが無人で出迎えもないというのは,使用人の教育がなってないような気も。どこかできちんと様子を見たうえで,わざとお客扱いされてないんじゃ,などと勘ぐる一行であった。  案の定,rmt,ろーらが通されたのはなんとメイド部屋。ちなみにメイドという単語に敏感に反応した読者もいるだろうが,あまり想像をたくましくしないでほしい
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